「帯状疱疹の発疹は治ったのに、まだ痛い」

「服が触れるだけでピリピリする」

「いつまでこの痛みが続くの?」

帯状疱疹では、皮膚の発疹や水ぶくれが治ったあとにも、痛みが続くことがあります。

帯状疱疹かも?初期症状と何科を受診するか、治療を始めるタイミングを解説

皮膚が治ったからといって、痛みも同時に消えるとは限りません。

帯状疱疹によって神経が影響を受けると、皮膚症状が落ち着いたあとにも神経の痛みが続くことがあります。

帯状疱疹の発疹が治っても痛みが残るのはなぜ?

帯状疱疹は、皮膚だけの病気ではありません。

水痘・帯状疱疹ウイルスが神経で再び活動することで、皮膚症状だけでなく、神経に沿った痛みが起こります。

発症直後は、炎症などによる急性期の痛みが中心です。

一方、皮膚症状が軽くなったあとも痛みが続く場合には、神経が影響を受けたことによる「神経障害性疼痛」の要素が強くなっていることがあります。

このため、発疹がきれいになっても、痛みだけが残ることがあります。

帯状疱疹後神経痛とは?

帯状疱疹のあとに長く続く神経の痛みを「帯状疱疹後神経痛(PHN:Postherpetic Neuralgia)」と呼びます。

一般的には、帯状疱疹を発症してから3か月以上続く痛みを帯状疱疹後神経痛と呼ぶことが多くなっています。

ただし、これは「3か月経つまで治療せずに待つ」という意味ではありません。

発疹が治っても痛みが強い、眠れない、生活に支障がある場合には、3か月を待たずに医療機関へ相談してください。

まだ発疹が出たばかりで、「帯状疱疹かもしれない」「いつ受診したらいい?」という方は、関連記事の「帯状疱疹かも?初期症状と何科を受診するか、治療を始めるタイミングを解説」もご覧ください。

帯状疱疹後神経痛ではどのような痛みが出る?

痛み方には個人差があります。

例えば、次のような症状があります。

  • ピリピリ、ジンジンする
  • 焼けるように痛む
  • 針で刺されるように痛む
  • 電気が走るように痛む
  • しびれを伴って痛む
  • 服や布団が触れるだけでも痛い

通常であれば痛みにならない程度の軽い刺激を痛く感じることを「アロディニア」と呼びます。

こうした痛みのために、衣服を着る、入浴する、寝返りをする、眠るといった日常生活がつらくなることもあります。

帯状疱疹の痛みはいつまで続く?

帯状疱疹の経過は人によって異なります。

皮膚症状の改善とともに痛みも軽くなる方がいる一方、皮膚が治ったあとも数か月以上痛みが続く場合があります。

「何日経てば必ず治る」という決まった期間があるわけではありません。

そのため、期間だけでなく、

  • 痛みが強くなっているか
  • 睡眠がとれているか
  • 服が触れるだけでも痛いか
  • 家事や仕事に影響しているか
  • 現在の薬で十分に痛みが抑えられているか

といった生活への影響も大切な判断材料になります。

帯状疱疹後神経痛はどのように治療する?

神経の痛みに合わせた薬を使用します

帯状疱疹後神経痛では、一般的な痛み止めだけでは十分に痛みを抑えられない場合があります。

そのため、神経障害性疼痛に用いる薬などを、痛みの特徴や身体の状態に合わせて選択します。

薬によっては眠気やふらつきなどがみられることもあります。

痛みがどの程度変わったかだけでなく、副作用や日常生活への影響も確認しながら調整します。

状態によっては神経ブロックを検討する場合もあります

薬だけで十分に痛みを抑えられない場合などには、痛みの部位や発症からの期間、身体の状態を確認したうえで、神経ブロックなどを検討することがあります。

ただし、帯状疱疹後神経痛の方すべてに神経ブロックを行うわけではありません。

また、神経ブロックを行えば必ず痛みがなくなるという治療でもありません。

神経ブロックや硬膜外ブロックの役割、効果と限界については、関連記事の「帯状疱疹の痛みに神経ブロックは行う?ペインクリニックでの治療を解説」で詳しく解説しています。

「帯状疱疹後神経痛は治らない」と決めつける必要はありません

帯状疱疹後神経痛は、長期間痛みが続くことがある病気です。

一方で、症状や経過には大きな個人差があります。

治療では「痛みを完全にゼロにすること」だけではなく、

  • 眠れるようになる
  • 衣服を着やすくなる
  • 家事や仕事がしやすくなる
  • 痛みに妨げられる時間を減らす

といった日常生活への影響を減らすことも重要です。

「時間が経っているから、もう相談しても意味がない」と自己判断する必要はありません。

どのタイミングで相談したらいい?

次のような場合には、治療を受けている医療機関や、痛みの診療を行うペインクリニックなどへ相談してください。

  • 発疹が治っても痛みが続いている
  • 痛みで眠れない
  • 衣服や布団が触れるだけでも痛い
  • 薬を飲んでも十分に痛みが軽くならない
  • 薬の眠気やふらつきが気になる
  • 痛みで仕事や家事に支障が出ている

「帯状疱疹後神経痛と呼ばれる3か月まで待つ」必要はありません。

いまがわクリニックでは帯状疱疹後の痛みも診療しています

いまがわクリニックでは、帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛による痛みについて、発症からの期間、痛みの性質、生活への影響、現在使用している薬などを確認します。

そのうえで、内服治療や、状態に応じて神経ブロックなどの治療を検討します。

どの治療が適しているかは一人ひとり異なります。

皮膚症状が治ったあとも痛みが続いている場合はご相談ください。

まとめ

帯状疱疹では、皮膚の発疹が治ったあとにも神経の痛みが残ることがあります。

長く続く痛みは「帯状疱疹後神経痛」と呼ばれ、一般的には発症から3か月以上続く痛みを目安にします。

ただし、治療を相談するために3か月待つ必要はありません。

痛みが強い、眠れない、日常生活に影響している場合には、現在の痛みに合った治療について医療機関へ相談しましょう。

よくある質問

発疹がなくなったのに痛いのはおかしいですか?

帯状疱疹では、皮膚症状が治ったあとにも神経の痛みが続くことがあります。発疹がないから痛みもなくなるとは限りません。

3か月経たないと帯状疱疹後神経痛の治療はできませんか?

いいえ。3か月は帯状疱疹後神経痛を定義するときの一つの目安です。痛みが強い場合や生活に支障がある場合には、それ以前でも相談してください。

帯状疱疹後神経痛は必ず治りますか?

経過には個人差があり、痛みが長期間続く場合もあります。治療では痛みの軽減だけでなく、睡眠や日常生活への影響を減らすことも大切です。

痛みの治療から予防まで。

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